SONYのミラーレス一眼として発売されたα9を購入しました。いや〜、ついに出ましたね。
私がそもそもカメラにハマった時に最初に購入したのがSONYのNEX-5Tでした。
それからフルサイズの魅力に取り憑かれるかのようにα7Ⅱを購入し、1年ちょっと使い倒した後に登場したのが今回のα9です。
私の話はさておき、今回はα9を購入した初日ということで開封してちょっと使ってみたくらいの段階での所感をまとめていきます。
以下、動画でのレビューもご覧いただけます。ブログを書いた直後に作った動画なので言っていることはそんなに変わらないです。読むのが面倒・・・という方は垂れ流しながら読んでみるのもいいかもしれませんね・・・(笑)
もくじ
α9ってざっくり何が凄いの?
α9はちょっとカメラが好き!とか最近カメラにハマって・・・という人が気軽に買えるような代物ではありません。
だって税込みで53万ですよ。
性能的には2017年時点でのSONY性のカメラでは最高峰のものとなっているので、SONYが好きで一番良いカメラがほしい方には良いのかもしれません。
最大の武器は圧倒的な連写性能(20コマ/秒)
α9の一番「推し」のポイントとなっているのはその連写性能となります。
1秒間に20コマ撮影することができる連射性能をもっているので動きモノを撮影する時にはその恩恵を受けることができるようになります。
ちなみに私がこれまで使っていたα7Ⅱは1秒間に5枚の連写でしたので、4倍に性能が上がったということになります。
連写時にブラックアウトしない(ブラックアウトフリー)
これまでのカメラでは連写をする時は1枚とったら1回ブラックアウトして、次のい1枚へ・・・という流れで画面が毎回チラつくような形で撮影をしていく必要がありました。
α9では連写の速度が上がっただけではなく、連射時のブラックアウトが完全になくなりました。流れるような動きを見ながらにして秒間20コマで撮影し続けることができるのです。
連写を必要とする撮影時にはこれがかなり役立つのは言うまでもないですね。
センサーが進化!ただ特化機種よりは劣る部分も
イメージセンサーの話を細々としてもハッキリいって何が何だかよくわからなくなると思いますので、ここもざっくりとお伝えします。
画素数は2420万画素となっているのでα7Ⅱと同等です。また、解像度に特化している機種でもあるα7RⅡは4,240万画素なので解像度は劣ります。
しかし常用ISO100-51200、拡張ISO50-204800ということで高感度撮影には強くなりました。高感度に特化しているα7SⅡには劣りますが、それ以外のα7Ⅱやα7RⅡなどよりも暗所には強くなっています。
実際よほど解像度に強いこだわりがない限りは2,420万画素あれば事足りますし、常用ISO51200でも真っ暗闇で撮影とかでないなら夜景の写真や星景写真などをかなり綺麗に撮影することができます。
画像処理エンジンが進化
α9の画像処理エンジンにはBIONZ X(ビオンズ エックス)というものが搭載されています。
これによってカメラの性能によってノイズをコントロールすることができるようになりますので、撮影後の画像の解像感が増してさらにクリアで、質感をも感じることができる写真を撮れるようになりました。
[aside type="normal"]前機種などではちょっと暗めの場所で撮った写真をPCの4Kディスプレイなどで見直してみると細かいところにノイズが入っていたりすることがあったのですが、この新しいエンジンのノイズリダクションによってそうしたノイズ感を減らすことができます。[/aside]バッテリーが強化
(※左が従来のバッテリー、右がα9からのバッテリーです。)
α7シリーズは貧弱なバッテリーが最大の弱点でもありました。数十分くらい撮影しているだけでみるみるうちにバッテリーがなくなっていきますので長時間の撮影時には予備バッテリーがあっても不安・・・というレベルでした。
その点も今回から考慮されたのか、新しいバッテリーが開発されて少しサイズも大きくなってバッテリー容量は2.2倍に進化しています。2倍以上バッテリーが持つといことであれば半日カメラを持ち出して軽く撮影するくらいだったら予備バッテリーが要らないくらいです。
また、外付けの縦グリップも新しく登場したのでそちらにバッテリーを入れていけば更に倍に伸ばすことができます。
私はα7Ⅱのバッテリーに関しては大いに不満があったので、地味にここについても購入意欲を高めてくれたポイントでした。
その他の進化ポイント
私がα9を購入するに至らせたのはここまでに紹介した進化のポイントですが、それ意外にも細かく進化している点はあります。
- 無音・無振動の電子シャッター
- 693点のAFポイント
- 電子シャッター特有の動体歪みを解消
- 14bit RAW出力対応
- 4K動画記録が可能
- デュアルスロット
- タッチフォーカス
などなど。カタログスペック上で語れる進化のポイントはこのくらいでしょうか。まぁ、これだけの進化ポイントがあるなら旧機種から乗り換える価値も十分にあるように思います。
α9を開封!内容物をチェック
今回購入したのはα9のボディのみです。というかキットレンズがついたセットはありませんので、選択肢はこれしかないです。
以下が内容物です。
- α9ボディ本体
- リチャージャブルバッテリーパックNP-FZ100
- バッテリーチャージャーBC-QZ1
- 電源コード
- ケーブルプロテクター
- ACアダプター
- ショルダーストラップ
- ボディキャップ
- アクセサリーシューキャップ
- アイピースカップ
- マイクロUSBケーブル
後はこれに別売りで必要に合わせてSONYのEマウントレンズを購入しいく必要があります。
ボディ外観はパッ見あまり変わらない
αシリーズを使ったことがない人であればいいと思いますが、私の場合はα7Ⅱユーザーでしたのでどうしても見た目に変化があまりないのは気になりました。
性能が劇的によくなっているのはわかりますが、見た目もある程度刷新してくれた方が気持ち的にテンションあがりますよね。
よくみていけば違いがあるのに気づくことができますが、デザインの根幹となる部分はほぼ過去シリーズを踏襲しているので目新しさがないのは個人的に残念に感じているところです。
重さについて
ミラーレス一眼は一眼レフと比べてボディサイズが小さくて重量も軽いのがメリットとなっていますが、α9も見た目からしてわかるようにやはり小さくて軽いです。
ただ、α7系と比較すると本当に少しですがズッシリ感が増したような気もします。ボディとSDカード、バッテリー込みの重量はα7Ⅱが599gだったのに対してα9は673gと74gほど増量しています。
見た目のサイズ感はあまり変わらないのに74g増えたということで、中身にギュッと性能が凝縮されたような印象は受けます。
SDスロットがワンタッチで開く
まず最初にSDスロットにSDXCをセットしよう!と思ってスロットを見てみると、スロットの開き方が変わっているのに気がつきました。
これまでは指で一旦手前に引いて離すとスロットが開くようになっていたのですが、α9は引っかかりのようなものがあって、そこをクイッと引くとそれだけでスロットが開きます。
「引いて離す」という2手間だったのが「引く」だけになったという感じで少し楽になりました。
まぁ、機能的に大きく変わったわけではないですが、こういう細かい点の配慮はシリーズユーザーだけが気づける嬉しいところだと思います。
左側に増えたダイヤル
α9の左側上部にはこれまではなかった新しいダイヤルが追加されています。1枚1枚撮影するか連写にするかというところを設定するダイヤルと、さらにその下にはフォーカス方法を選択するダイヤルがあります。
どちらも誤って回ってしまうことがないように小さいボタンがあって、それを押しながらでないと回らないようになっています。
これについては私はちょっと微妙だと思っています。まず連写か単写かをダイヤルで切り替えるのは問題ないですし、むしろあったほうが良いと思うのでいいです。
ただ、その下側にあるフォーカスの方法をダイヤルで切り替えるのがとてもやりにくいです。ボタンを押しながら出ないと切り替えられないので片手で切り替えるのやや難があります。
少なくともα7ⅡではFNキーを押してから画面上でフォーカスモードを選択できたのですが、α9ではそれがなくなりました。
まぁ、慣れれば大丈夫ですが最初はちょっと戸惑う点になってくるかもしれません。
フォーカス速度やタッチフォーカスが凄い
バッテリーをとりあえず充電して、電源をいれて色々といじっているのですがまずフォーカス速度は体感できるレベルでかなり早くなっているように思います。
シャッターボタンを半押しするともう1秒もない一瞬でサッと被写体に焦点が合うような感じです。しかも今回からタッチフォーカスが採用されたので、画面上で手前の方にあるものか奥の方にあるものかタッチするだけですぐにフォーカスを切り替える事ができます。
タッチしてからシャッター半押しでパッとすぐにフォーカスがあうので非常に使いやすくなりました。これまでダイヤルで1点ずつフォーカスを合わせるポイントをずらしていたのですが、その手間はもう不要となっています。
連写は感動レベル
α9の最大の売りはやはり連写機能の大幅向上です。私はもともとはあまり動きモノを撮影することはなくて、どちらかというと止まったものを撮影することが多かったです。
なのでそもそもそこまで連写を必要とされる場面はなかったのですが、それでもα9の連写を試して「これはヤバイぞ」と感動できるレベルでした。
音もなく瞬時にSDカードに写真が記録されていくような感じで撮影しているのかどうかすら分からない間に撮影できているような印象です。
家でちょっと撮ってみた
まだ作例と言える程のものがなくて申しわけないのですが、自宅内と庭で少し撮影したものを載せてみました。
以下はα7Ⅱで撮影してみたものです。
庭で撮ったものは写真だとある程度の明るさがあるように見えますが、実際は目で見てもここまでハッキリとは見えないくらい暗い条件でした。α7Ⅱでも同じ条件下で撮影してみましたが、やはりノイズ感などがα9はかなり軽減されて見やすい写真になっているように思います。
現時点での総評
もっと細かいところまで知りたい!という方も多いと思いますが、まずは購入初日の所感でのレビューということでご容赦下さい。
- α7シリーズを持っている方は新鮮味は少ない
- 使い込むと良さがどんどん見えてくる
- 一眼レフ使いでミラーレス一眼が初めての方にはオススメ
- α7シリーズにあった不満点がほぼ解消された
- 価格はやっぱり高いと思う
こんなところですね。
正統進化をしているように思いますが、連写やフォーカス速度などが向上しても恩恵をあまり受けない方はα7Ⅱなどでも十分かもしれません。
少しでも困かい不満点が少ない完成形に近いミラーレス一眼カメラを選びたい方や、それこそプロの方などは購入を検討してみる価値があると思います。