久々にちょっとおもしろいカメラが登場したので購入しました。
RICHO THETA V(リコーシータV)という360℃全天球カメラです。
何となく存在は知っていましたが、実用に値するレベルの商品なのかわからずこれまで360℃カメラにはあまり興味を示さなかったのですが、今回登場したRICHO THETA Vは何やら4K撮影に対応したとのこと。
さすがにVR動画などでフルHDだと目のこえた現世代のガジェット好きにはキツいものがありますが、4Kで撮影したVR動画なら多少見れるものとなっているのでは・・・?なんて期待も膨らみます。
まずは3日くらい使ってみたので、実際に使ってみた作例や使用後の感想などを一通りまとめてみました。
何ができるカメラなのか
そもそもRICHO THETA Vは何ができるカメラなのか?という所なのですが、ざっくり言うと以下の7つになります。
- 360度のパノラマ写真撮影
- 360度のパノラマ動画撮影
- スマホアプリと連携したリモート撮影
- カメラ内のパノラマ画像や動画をテレビなどでリモート再生
- 水中撮影(専用ハウジングケースが必要)
- インターバル撮影でタイムプラス動画を作成
- 4Kライブストリーミング
360度の写真や動画はスマホを傾けたりして閲覧するとまるでその場にいるかのような臨場感が感じられるのが魅力です。
VRヘッドセットにスマホを装着してVRモードで閲覧するとさらに臨場感がアップします。
最近ではFacebookやYouTubeなどでも360度の動画や写真の規格に対応しているので、SNSに投稿すれば他のフォロワーや友人なども気軽に360度のコンテンツを見て楽しむことができます。
以前のモデルとの違いは?
RICHO THETA Vは2017年現在シータシリーズの中では最上位モデルとなります。
全モデルとしてはRICHO THETA S、RICHO THETA SCがあります。
できること自体に大きな差はないのですが、解像度がアップして4K解像度で動画が撮影できるようになっています。
RICHO THETA V | RICHO THETA S | RICHO THETA SC | |
有効画素数 | 1200万画素 | 1200万画素 | 1200万画素 |
ISO感度 | 静止画:(オート)ISO64~1600 (ISO優先モード)ISO64~3200※1 (マニュアルモード)ISO64~3200※1 動画:ISO64~6400 ライブストリーミング:ISO64~6400 |
静止画:ISO100~1600 動画:ISO100~1600 ライブストリーミング:ISO100~1600 |
静止画:ISO100~1600 動画:ISO100~1600 |
動画解像度/フレームレート/ビットレート | 4K,H264:3840×1920/29.97fps/56Mbps 4K,H265:3840×1920/29.97fps/32Mbps 2K,H264:1920×960/29.97fps/16Mbps 2K,H265:1920×960/29.97fps/8Mbps |
L:1920×1080/30fps/16Mbps M:1280×720/15fps/6Mbps |
L:1920×1080/30fps/16Mbps M:1280×720/15fps/6Mbps |
記録媒体 | 約19GB | 約8GB | 約8GB |
従来のモデルと比較してみるとこのような形になります。
有効画素数などは代わりませんが、ISO感度がより高感度に対応していたり、動画解像度やビットレートが大幅に向上していることがわかりますね。
360度のVR動画でフルHD解像度はハッキリいって見るに堪えないレベルの画質なので、4Kになったのは大きな進歩だと言えます。
ただ4K解像度といってもいわゆる通常の動画の4Kとは違って360度動画での4Kなのでイメージ的にはようやく見られるレベルのVR動画が撮れるようになった・・・といった感じです。
記録媒体は内蔵メモリのみという点は変わらずですが、容量は8GBから19GBにアップしました。これでも4K動画20分ちょっとしか撮影できない容量なので連続撮影には向きません。ある程度撮影したらスマホなどに転送してカメラ内のデータを消すようにしていかないと旅行では厳しい部分があります。
実際に写真を撮影してみて
さて、ここから幾つか実際に360度の写真を撮ってみたので作例を掲載していきます。
伊丹空港搭乗前。
スイスホテル南海大阪 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
なんば駅直結のスイスホテル南海大阪ロビーにて。
リムジンバス - Spherical Image - RICOH THETA
リムジンバス社内にて。
共有しているデータだとシータのアプリを使ったより自由の効く閲覧はできないので全ては伝わらないかもしれませんが、360度のぐりぐり感は伝わると思います。
写真のクォリティ自体は以前のモデルと然程変わりはないようなのですが、私自身今回のシータVが初めての全天球カメラなのでかなりの感動がありました。
思い出を空間ごと保存するようなイメージで、ついついパッと1枚撮りたくなってしまいます。一眼などのように構図や色合いなどを気にする必要もなくボタンをポチッと押せばそれでOKという手軽さがあるのも魅力です。
もちろん背景ボケのある一眼ライクな写真は取れませんが、360度の写真は一眼では撮れませんので全天球カメラを一つ持っておくとより楽しみが増えるように思います。
動画を撮影してみました
無編集で申し訳ないのですが、とりあえず1分ほどシータVを使った動画を撮影してみました。
専用アプリのTHETA Sから直接YouTubeにアップロードすることができます。編集についてもアプリのTHETA+ Videoで簡単な編集くらいだったらできます。
Adobe Premiere CCでも編集はできるようですが、私が使っているのは恥ずかしながらAdobe Premiere ElementsですのでどうやらVR動画の編集には対応していないようでした。
VR動画の編集についてはジェットダイスケさんのYouTubeチャンネルでも解説されているので興味がある方はご覧担って頂ければと思います。
内容物について
シータの箱はとても小さいです。実は旅行に出て旅先のビックカメラで購入したのですが、箱が小さいため自宅に送ったりしなくてもそのまま持ち帰れました。
開封後の中身はこんな感じです。
- USBケーブル
- 本体
- 保護ケース
- 説明書
などが入っています。
魚眼レンズがむき出しになっているのでポケットに入れる時はケースに入れたほうが良いです。
こちらはサイドのボタン類です。
上が電源ボタン。真ん中はワイファイボタン、下が動画と写真の切り替えボタンです。
こちらが本体の下側になります。
三脚穴があるので三脚や一脚にそのまま設置することができます。
その他、microUSB端子とマイク端子があります。
価格について
RICHO THETA Vの価格は約5万円となっています。
従来品は2万円代で購入できているのでかなり価格が高くなっている印象はあります。
ハイエンドモデルですし、4K動画の360度撮影という動画性能の大幅アップが堪能できるのは現状はこれだけですので、動画を楽しみたい方は高くてもこちらを購入したほうがいいでしょう。
ただ写真くらいしか撮らないし動画もちょっと撮れる程度でいいという場合は安いRICHO THETA Sなどを購入してみるのも有りだと思います。
総評
とりあえず購入して3日くらい使ってみた時点での総評としては買ってよかったと思える楽しいガジェットだと感じています。
撮影するときは取り出してボタンを押すだけ。難しいことを考える必要もないので気軽に撮影できるのがやはり良いです。
撮影した後からアプリ内でぐるんぐるんに回して編集したり面白い写真へ加工してインスタやFacebookに投稿できるので、SNSで目を引くちょっとおもしろい写真などを手軽に作れるのも今の時代にマッチしているのではないでしょうか。
ただ、3日ですが使っているうちに気になった不満点も幾つかあります。
- SDカードスロットがない
- アプリからの転送に時間がかかる
- 本体をそのまま手で持って撮影すると一部指が不自然に入る
- シャットダウン状態からの起動がやや遅い
不満点はこんな感じです。
SDカードスロットがないのは買った後に知って衝撃を受けましたが、19GBでも2泊3日の旅行程度であれば事足りることがわかりました。ホテルに戻ったりして落ち着いたタイミングでスマホに転送してしまえば本体メモリを圧迫することはないです。
ただ動画はファイルサイズがかなり重くなるのでWIFIでの転送でもかなり時間がかかります。転送中はスマホを弄れないので待つしかありません。
シャットダウンされた状態からの起動は時間がけっこうかかるので、いつでも撮りたいときはスリープ状態にしておく必要があります。
ただ不満点はあっても総合的には間違いなく楽しいカメラですし、買ってよかったと思っています。
これがあることによって今まで以上に積極的に出かけたくなりますし、旅行の楽しみが一つ増えた印象もあります。新しいもの好きの方やガジェット好きの方は1つ買っておくとドハマリしちゃうかもしれません。