こんにちは!ワタナベカズマサです。
今回はゼンハイザーから2020年3月3日に発売される完全新作ヘッドフォンHD 450BTをひと足早くお送りいただきましたので早速実際に使ってみての感想をまとめていこうと思います。
動画レビューもアップしていますのでぜひチェックしてみてください。
ゼンハイザーからは昨年も多数のヘッドフォンが発売されており、その中でもMomentum Wirelessは圧倒的な解像感や重厚感があり感動するほどの音質で楽しませていただきました。
今回のHD 450はハイエンドモデルではなくコスパに優れたカジュアルなヘッドフォンになっています。
24,000円くらいの価格帯になりますが、実際どのような音質なのか。また使用感などはハイエンドモデルと比べてどう違うのかまとめてみたいと思います。
もくじ
価格・基本スペック
Amazonでの価格は発売時点で24,200円です。ハイエンドモデルのMomentum Wirelessと比べると2万円以上の価格差があります。
周波数特性(マイク) | 80 Hz to 6,000 Hz (-3 dB) |
マイクロホン | MEMS |
Bluetooth バージョン | 5.0 |
対応プロファイル | HSP, HFP, AVRCP, A2DP |
周波数帯域 | 18 Hz ~ 22,000 Hz (-10 dB) |
感度 | 108 dB (1 kHz/0 dBFS) |
全高調波歪(THD + N) | < 0.3 % (1 kHz, 100 dB) |
イヤパッド形状 | アラウンドイヤー |
スピーカー形式 | ダイナミック・密閉型 |
本体重量 | 約238g |
充電時間 | 約2時間 |
指向特性 | 2マイクビームフォーミング |
動作時間 | 30時間 (Bluetooth+ANC) |
充電池仕様 | 内蔵型リチウムポリマー充電池 : 3.7 V ⎓, 600 mAh |
転送周波数 | 2,402 MHz ~ 2,480 MHz |
コーデック | SBC, AAC, AptX™, AptX™ Low Latency |
充電電圧 | 5 V, DC |
変調方式 | GFSK, π/4 DQPSK, 8DPSK |
アプリサポート | 専用アプリSennheiser Smart Control によるEQ設定、ファームウェア更新 |
外観
HD450BTにはホワイトとブラックで2色のカラー展開があるので今回はホワイトのカラーを選んでみました。
ブラックだとイヤーパッドもヘッドフォン全体もブラックになるのですが、ホワイトだとヘッドフォンがホワイト、イヤーパッドがグレーのカラーになるのでオシャレ感があり気に入りました。
イヤーパッドは厚みがあって柔らかく耳あたりもすごく良いです。
イヤーパッドのサイズはやや小さめ
Momentum Wirelessと比べてみると明らかにイヤーパッドのサイズが小さいです。
そのため、装着すると耳がすっぽり覆われるという感じではなく、耳にピタッとフィットする感覚になります。
好みが分かれるところかと思いますが、完全に耳が覆われるのが好きという人はここが少し気になるかもしれません。
ヘッドバンド部分はあまりクッション性はない
長時間の装着を想定するならヘッドバンド部分も柔らかさや頭への負担の少なさも欲しいところですが、HD 450BTは多少のクッション性はあるもののヘッドバンドはやや硬めな印象です。
全体的な外観はパッと見た感じのデザインはオシャレでかわいいですが、素材の高級感などは上位モデルには劣る印象です。カジュアル用途なら問題ないと思います。
音質
やはり新作のヘッドフォンで一番気になるのは音質ですよね。私の方でもじっくりHD 450BTの音質をチェックしてみたので感じたことをまとめてみます。
音は軽めで平坦な印象
まずMomentum Wirelessなどの上位機種をすでにずーっと使っているというところもありますが、それらと比較してしまうと音は軽めで体の中までズンズン響いてくるような重厚感はありません。
決して音が悪いとかノイジーであるというわけではないのですが、Momentum Wirelessで感じた圧倒的な解像感と臨場感による感動のようなものはありませんでした。
音が刺さらないから作業用に良いかもしれない
しっかり集中して音楽を楽しみたい!というときはMomentum Wirelessを使ったほうが間違いなく満足できます。
ただ、Momentum Wirelessのように音が良すぎるヘッドフォンだと作業などをしているときも音楽に集中してしまいたくなるという部分があります。
その点HD 450BTの主張しすぎない音質は何か作業をしながらBGMを流すような用途で使っても集中力を落とすことがないと感じました。
例えるならばハイエンドモデルのヘッドフォンはライブやコンサートなどを見に行って音楽を楽しむような感じで、HD 450BTはカフェでBGMがかかっている中で作業をするようなイメージです。
用途によっては逆にこのくらいのほうがいいという場合もあると思います。
有線接続では電源OFFでも高音質
付属の有線ケーブルを使って音楽を聴いてみました。
こういったワイヤレスヘッドフォンは電源オフで優先ケーブルに接続しても音量がでなかったり音質が劣化する場合が多いです。
その点も踏まえて試してみたのですが、HD 450BTは電源オフの状態で有線接続をして音楽を聴いても音量は十分でるし音の劣化も感じませんでした。
また、そのまま電源をオンにしてノイズキャンセリングを使いながら有線視聴ということもできることが確認できました。
このあたりの使用感は評価できるポイントかと思います。
ノイズキャンセリング機能について
HD450 BTはこの価格帯ながらノイズキャンセリング機能も搭載されています。
ノイキャンの需要はここ最近かなり高まっていますし、ゼンハイザーのヘッドフォンなのに2万円台でノイキャン搭載!というのはかなりインパクトがあるように思います。
では実際使ってみてその精度はどうだったのか。
自然に環境音が消える感じ
ゼンハイザーのノイズキャンセリングは過剰にノイズを消すようなものではなく、あくまでも音楽体験を向上させるのに必要な分だけ自然にノイズをカットするという印象が強いです。
HD 450BTもやはりその流れを踏襲しており、強すぎず弱すぎず適度なノイズキャンセリング機能が搭載されている印象でした。
私の場合は加湿器とストーブの騒音などが自宅では常になっていますが、HD 450BTのノイズキャンセリングをオンにするとそれらの騒音はたしかに聞こえなくなります。ただ、人の声やテレビの音などは聞こえます。
ノイズキャンセリングの調整や外音取込機能はなし
ちなみにHD 450BTではノイズキャンセリングのパワーを調整したり、外音取込機能を使うといった要素はありません。
あくまでもノイズキャンセリングがオンなのかオフなのかという使い方になります。
操作はシンプルでボタンを1度押せばオンになり、もう1度押せばオフになるという使い方です。
音楽再生中にオンオフしてもコンテンツが中断されないで自然に切り替わるところはすごく良いと思いました。
使用感・操作感
続いて使用感や操作感についてなのですが、やはりMomentum Wirelessと比べるといくつかの機能がカットされていることに気が付きました。
自動オン・オフはない
Momentum WirelessやPXCII-Wirelessなどの上位モデルはヘッドフォンを開くと電源オンになり、ヘッドフォンを閉じると電源オフになるという機能が入っています。
個人的にはこの機能がすごく気に入っていてシームレスな使用感に満足していました。
HD 450BTは自動オン・オフはないので、電源ボタンを長押ししてオン、長押ししてオフという従来どおりの操作感になっています。
自動でオンになるのが逆に苦手…という人はこの操作感のほうが使いやすく感じる場合もあると思います。
操作ボタンが多いので慣れが必要
ヘッドフォンでの操作は全てヘッドフォン右側に集結しています。
電源、ノイズキャンセリング、音量調整、通話や音声アシスタントなどの操作は右側のボタンを使って操作しますがボタン類が多いのでどのボタンでどの操作を行うか覚えておく必要があります。
ヘッドフォンを操作するときはいちいち頭から外して操作せずに指で触って操作すると思いますが、見ないで操作するには多少の慣れが必要です。(ここはハイエンドモデルでも共通)
まとめ
実はこのブログ記事はこのヘッドフォンで音楽を聴きながら執筆しました。
集中力が削がれることもなく、一気に書き上げることができましたので私としては作業用ヘッドフォンとして価値を見出すことができた印象です。
もちろんワイヤレスなのでカフェでちょっと作業したり雑誌を読んだり…といった使い方をしても満足度は高いと思います。
私はすでにMomentum Wirelessをはじめとしたハイエンドクラスのヘッドフォンを多数聴き込んでしまったので「耳が肥えている」というところは正直あります。
耳が肥えている状態でHD 450BTを使うと音への感動というものは少ないのですが、日常のシーンを想定して使うなら使いやすくコスパにも優れたモデルであると感じます。
また、妻にも使ってもらいましたが、妻は見た目も含めかなり満足している様子でしたので女性にもおすすめできるモデルかなと思いました。
ぜひ参考にしてみてください。